デイサービスセンターりんご

管理者である私は、以前別のデイサービスで働いていました。利用者様と日々接するなかで、デイサービスはまだ身体が動かせるうちに、閉じこもりにならないような予防ができる重要な場所でであることを感じました。しかし、組織の一員として働いている職員の気持ちが、なかなか伝えられないもどかしさもありました。そのような中で、まず職員が気持ちよく働ける環境があってこそ、利用者様をより大切にすることができ、良い循環が生まれるのではないか、と思いました。そして職員が働きやすく、利用者様とのかかわりを大切にできる場所になれば、と思いこのデイサービスの立ち上げにかかわりました。それから今に至るまで6年が経ちましたが、達成できた部分、もう少しと思う部分、それぞれあります。ただ、ここに来られた利用者様をみんなで守るのだ、という気持ちの強いデイサービスです、と言うことができると思います。

7時間以上の長時間を過ごす場所になるので、利用者様スタッフがともに気持ちよく過ごせるように、デイサービス設計時に工夫を凝らしています。全面床暖房で、また壁にも湿度調整機能があり、ニオイや有害な物質も低減できる壁材を貼りました。またお風呂にも床暖房で同じ壁材を貼り、個浴に見える特殊浴槽もあります。特殊浴槽に入る方も、他の方のと同じように、お風呂の時間を過ごしていただけるようにと設計時にこだわりました。また、脱衣所からお手洗いや静養室に、つながるような設計もしており、利用者様の急なご体調の変化に対応できるようになっています。また長い時間を過ごすからこそ、明るい光りが届くよう吹き抜けのホールで、2階のベランダからは空を見ることができます。職員の休憩室も10畳以上スペースを取っています。ご飯もおやつも手作りで、厨房で用意し、皆が過ごしやすい空間づくりには力を入れました。また毎日、曜日対抗のゲームを行っています。このゲームには、脳トレの要素や運動も組まれ楽しんで行っていただいています。自分の苦手なことは他の方を応援したり、助け合ってゲームをしていますが、いまここにいらっしゃる利用者様全員でお互いを応援しあう機会になっていて、活気づいています。お手伝いで来てくれるボランティアさんから、年をとったらここに来たいと声を掛けてもらえることがありがたいです。

気持ちは伝わるからこそ、利用者様には愛情を持って接してほしいと伝えています。言葉だけでなく、自分が気持ちを持って接することを何よりも大切にして欲しいと願っています。話すことが難しいと思っていた利用者様が名前を呼んでくれたことを私たちが喜ぶ、その私たちの様子が喜んでいる様子を見て、ご本人も喜んでくれる、そういた喜びを分かち合っていけるような関係を大切にしています。スタッフの声にも耳を傾けるようにミーティングをすることもあります。そのミーティングでは、ご利用者様の心に寄り添い、自分だったらどうかと考え、振り返る機会を設けています。職員が疲れてしまうと、心の余裕が生まれなくなってしまい、悪循環が生まれます。職員が楽しみを持って仕事に向かえるように心がけています。

このデイサービスは大家族の、もうひとつのお家だと思ってもらえたら、と切に願っています。デイサービスに行かされる、行かなければならないではなく、ここに通うのが楽しみと思っていただける場所になりたいです。スタッフ一同、創意工夫をし、心を込めて日常生活を支援させていただきますので、一度お越しくださいませ。