しきさい館

当たり前の事ですが、「介護が必要な高齢者（要介護者）」としてみるのではなく、 個人としての「○○さん」として、日々接しています。利用者様にも、本人のできる 事はできるだけ自分で行うことができるような言葉かけを行い。成功体験や達成感を 実感してもらえる関わりを大切にしています。また、高齢者の方ですので怪我や事故 の無いように気を付けることです。利用者様一人一人の意思でプラグラムや活動に参 加し楽しむことができるためにスタッフも、徹底した見守りを行っています。利用者 様一人一人のお気持ちに寄り添い、しっかり考えた対応ができるように行動していま す。

当施設で、四季の彩りを感じて過ごしていただきたい。また、私(し）の記(きおく）を思い出し彩ってほしいという由来から「しきさい館」となずけています。

認知症の周辺症状（ＢＰＳＤ）の強い方にも個別に対応しています。それにより、ご本人も次第にデイサービスの環境に慣れ穏やかに過ごすことが可能となっています。午前中は小物作りを中心とした手作業を行っています。それぞれの利用者様のできる能力を最大限に引出した作業分担を行い作品を仕上げています。午後は下肢筋力低下予防の為に特に体操に力を入れています。時間が長いからといって、きつい内容を行うのではなく、体をゆっくり動かすことで、無理なく筋力をつけていけるよう目的としています。嚥下をスムーズにするための口腔体操も行っています。目的としては、口内にいい唾液を出すためのマッサージです。口腔内や体の健康のためにもとても大切な体操となりますし、こうすることで喉の筋力をつけていくことができます。誤嚥対策として、誤嚥性肺炎の予防にも繋がります。そのほかには、利用者さまと作品作りなども行います。たとえば、風船に紙を貼って小玉スイカを作ってみたり、母の日には薄紙と針金で造花のカーネーションを作ったりしています。

作品を仕上げた喜びやや体操の効果をご本人が感じ、ふら付きながら歩いていた利用者様が一人で歩ける自信や、皆で作った作品を持ち帰るとご家族が喜び玄関などに飾ってくださいます。ご本人も自慢そうに眺めている姿も良く見かけます。

外に出ることを嫌がっていた利用者様が喜んで迎えの車に乗って１日を過ごしていることで、ご家族はご自分の時間を持つことができるそうです。ＢＰＳＤによりどのように対応したら良いのか思い悩むことが多いそうですが、笑顔で帰宅するご本人をみてほっとするそうです。